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【ご注意・免責事項】 本ページの情報は、一般的な医学知識の提供を目的としたものであり、特定の疾患の診断・治療を推奨するものではありません。症状や状態は個人によって大きく異なります。自己判断による診断・治療は思わぬ健康被害につながる場合がありますので、気になる症状がある場合は必ず医師にご相談ください。本ページの情報に基づく行動によって生じたいかなる損害についても、当院は責任を負いかねます。
ふくだあやレディースクリニック 婦人科診察室
Iron-Deficiency Anemia

鉄欠乏性貧血

その疲れやすさ、貧血のサインかもしれません。
大阪市北区・南森町の婦人科で、原因からしっかり調べましょう。

こんにちは。ふくだあやレディースクリニック院長の福田綾です。

「なんだか疲れやすい」「階段を上ると息切れがする」「立ち上がるとクラッとする」——こうした不調を「年齢のせい」「忙しいから」と片づけていませんか。実はその背景に、鉄欠乏性貧血が隠れていることは少なくありません。

女性は毎月の月経で鉄を失うため、もともと貧血になりやすい体質です。さらに、経血量が多い「過多月経」や、子宮筋腫・子宮腺筋症などの婦人科疾患があると、慢性的に鉄が不足し、なかなか改善しない貧血につながります。だからこそ、女性の貧血は「鉄を補う」だけでなく、「なぜ鉄が足りないのか」を婦人科の視点から調べることが大切です。気になる症状がある方は、どうぞお気軽にご相談くださいね。

What is Iron-Deficiency Anemia?

鉄欠乏性貧血とは

血液の中の赤血球には、「ヘモグロビン」という赤い色素が含まれています。ヘモグロビンは鉄を材料にしてつくられ、肺で受け取った酸素を全身の細胞へ運ぶ、大切な役割を担っています。

体内の鉄が不足すると、このヘモグロビンを十分につくれなくなり、全身に酸素をうまく届けられなくなります。その結果、疲れやすさ・息切れ・動悸・立ちくらみといった症状が現れる——これが「鉄欠乏性貧血」です。貧血の中で最も頻度が高いタイプで、特に月経のある女性に多くみられます。

女性は毎月の月経で一定量の鉄を失うため、男性に比べて鉄が不足しやすく、日本の若い女性では貧血や「隠れ貧血(貯蔵鉄が減った潜在性鉄欠乏)」が非常に多いことが知られています。「女性なら貧血くらい普通」と軽く考えられがちですが、背景に治療が必要な婦人科疾患が隠れていることもあるため、きちんと原因を確認しておくことが大切です。

Symptoms

🔵 こんな症状ありませんか?

一つでも当てはまる方は、一度貧血の検査を受けてみてください。

  • ✅ 疲れやすく、体がだるい・すぐに横になりたくなる
  • ✅ 少し動いただけで息切れ・動悸がする
  • ✅ 立ち上がるとクラッとする・立ちくらみがする
  • ✅ 頭痛・頭が重い感じが続く
  • ✅ 顔色が悪い・青白いと言われる、まぶたの裏が白い
  • ✅ 爪が割れやすい・反り返る(スプーン状爪)
  • ✅ 氷を無性にかじりたくなる(氷食症)
  • ✅ 夜になると脚がむずむずして眠れない(むずむず脚)
  • ✅ 集中力が続かない・イライラしやすい
  • ✅ 月経の出血量が多い・レバーのような塊が出る
  • ✅ 抜け毛が増えた・髪が細くなった気がする

貧血はゆっくり進むことが多く、体が慣れてしまって「これが普通」と感じている方も少なくありません。健診で「貧血ぎみ」と言われたことがある方や、心当たりのある症状が続く方は、我慢せずにご相談くださいね。

Causes & Risk Factors

🟡 原因・リスク因子

鉄欠乏性貧血は「鉄を失う量が多い」「鉄が足りない」「鉄の需要が増える」ことで起こります。女性では、婦人科疾患による慢性的な出血がとても重要な原因です。

🟣 婦人科疾患による慢性的な出血(女性で最重要)

女性の鉄欠乏性貧血で最も多い原因が、月経による出血です。特に経血量が多い過多月経があると、毎月失う鉄の量が体に補える量を上回り、慢性的な貧血になります。その背景には、次のような婦人科疾患が隠れていることがあります。

これらは鉄剤を補うだけでは根本的に改善しないため、貧血をきっかけに子宮の状態を調べることがとても大切です。

🔵 鉄の摂取不足

偏った食生活や極端なダイエット、朝食を抜く習慣などで、鉄の摂取が慢性的に不足すると貧血になります。無理な減量食は特に注意が必要です。

🟡 鉄の需要が増える時期

妊娠中・授乳中は、赤ちゃんの発育のために多くの鉄が必要になり、鉄が不足しやすくなります。成長期の思春期も鉄の需要が高まります。

⚠️ 消化管からの出血など、婦人科以外の原因

胃・十二指腸潰瘍、大腸ポリープ、消化管の腫瘍などによる出血も鉄欠乏性貧血の重要な原因です。特に、月経のない年代の方や、便が黒い・血が混じる・体重が減るといった症状を伴う場合には、消化管からの出血が疑われます。このような場合は、婦人科だけで判断せず、消化器内科など他科・提携医療機関での精査をお勧めしています。当院では必要と判断した場合、適切な医療機関をご紹介します。

Diagnosis

診断方法

貧血は血液検査で診断します。当院では貧血の程度を確認するだけでなく、女性に多い婦人科的な原因についても調べていきます。

① 問診

症状の内容や程度、月経周期や経血量(ナプキンの交換頻度、塊の有無)、月経痛、妊娠の可能性、食生活、健診での指摘、便の状態や体重の変化などをお聞きします。原因を絞り込むための大切な手がかりになります。

② 血液検査

貧血の診断と原因の評価には、次のような項目を確認します。

  • ヘモグロビン(Hb):貧血の有無と程度を判定する基本の指標です
  • MCV(赤血球の大きさ):鉄欠乏性貧血では赤血球が小さくなる(小球性)傾向があり、他のタイプの貧血との区別に役立ちます
  • 血清フェリチン:体内に蓄えられた鉄(貯蔵鉄)の量を反映します。ヘモグロビンが正常でもフェリチンが低い「隠れ貧血」を見つけられます
  • 血清鉄・TIBC(総鉄結合能):血液中の鉄の状態を評価し、鉄欠乏の診断を確かなものにします

③ 婦人科的な原因の検索(超音波・内診)

過多月経や不正出血がある場合には、経腟または経腹の超音波検査で、子宮筋腫・子宮腺筋症・子宮内膜ポリープなどの有無を調べます。必要に応じて内診も行い、貧血の背景にある婦人科疾患を見逃さないようにします。

④ 消化管など他科での精査が必要な場合

月経による出血だけでは説明がつかない貧血や、便が黒い・血便・体重減少などを伴う場合には、消化管からの出血が疑われます。その際は、内視鏡検査などが行える消化器内科など他科・提携医療機関での精査をお勧めし、適切にご紹介します。

Treatment

🔵 治療法

鉄を補う治療と、鉄が不足する「原因」を治す治療の両方が大切です。特に女性では、背景の婦人科疾患への対応が根本的な解決につながります。

① 鉄剤による補充療法【保険適用】

不足した鉄を補うため、鉄剤を使用します。基本は経口(飲み薬)の鉄剤で、多くの場合これで十分に改善します。飲み始めると数週間でヘモグロビンが回復してきますが、体内の貯蔵鉄(フェリチン)まで十分に満たすには、症状がよくなった後も数ヶ月間、服用を続けることが大切です。途中でやめると再発しやすくなります。

鉄剤で吐き気・胃のむかつきなどが出る場合は、量や種類の調整、飲むタイミングの工夫で続けやすくします。貧血が非常に強い場合や、経口鉄剤が体に合わない場合には、必要に応じて静注鉄剤(点滴・注射)を検討します。

② 原因となる婦人科疾患の治療(根本的な治療)

過多月経・子宮筋腫・子宮腺筋症・子宮内膜ポリープなどが背景にある場合、鉄剤だけを続けても、毎月の出血で鉄を失い続けるため、なかなか改善しません。出血の原因そのものを治療することが、貧血を根本から良くする鍵になります。

③ 経血量を減らす治療(ホルモン療法・ミレーナ)

過多月経に対しては、経血量を減らすことで鉄の喪失を抑える治療があります。

  • ミレーナ(子宮内システム):子宮内に装着し、少量の黄体ホルモンを放出することで子宮内膜を薄く保ち、経血量を大きく減らします。過多月経の治療として保険適用があります
  • 低用量ピル・黄体ホルモン製剤などのホルモン療法:月経量や月経痛を軽くし、貧血の改善につながります。ご希望やほかの症状に合わせて選択します

どの治療が向いているかは、年齢・妊娠のご希望・原因疾患によって異なりますので、一人ひとりに合わせてご提案します。

料金については料金ページをご参照ください。

Self-Care & Daily Life

🟣 日常生活・セルフケア

治療と並行して、日々の食事で鉄を意識することは、貧血の改善と再発予防にとても役立ちます。ただし、すでに貧血が進んでいる場合は食事だけで補うのは難しいため、鉄剤による治療と組み合わせて考えてください。

鉄を多く含む食品を取り入れる

鉄には、肉や魚に多い「ヘム鉄」(吸収されやすい)と、植物性食品に多い「非ヘム鉄」があります。バランスよく取り入れましょう。

  • ヘム鉄:赤身の肉(牛もも肉など)、レバー、赤身の魚(かつお・まぐろ)、あさりなどの貝類
  • 非ヘム鉄:大豆・大豆製品(納豆・豆腐)、小松菜・ほうれん草などの青菜、ひじきなど

ビタミンCと一緒にとる

ビタミンCは鉄の吸収を助けます。特に吸収されにくい非ヘム鉄は、野菜・果物などビタミンCを含む食品と一緒にとると効率よく吸収できます。

極端な減量食に注意

食事量を大きく減らすダイエットや、特定の食品だけに偏る食生活は、鉄不足を招きやすくなります。無理な減量は貧血だけでなく月経の乱れにもつながるため、栄養バランスを意識してくださいね。

吸収を妨げるものにも少し配慮を

コーヒーや緑茶に含まれるタンニンは鉄の吸収をやや妨げるとされます。神経質になる必要はありませんが、鉄剤を飲む前後の時間帯は避けるなど、少し意識するとよいでしょう。

Risk of Neglect

⚠️ 放置すると起こりうること

⚠️ 「貧血くらい大丈夫」と放置してしまうと、次のようなリスクがあります。

  • 慢性的な倦怠感・QOLの低下:疲れやすさ・集中力の低下・気分の落ち込みなどが続き、仕事や家事、日常生活の質が大きく下がります
  • 心臓への負担:酸素が不足した状態を補おうと心臓が頑張り続けるため負担がかかり、動悸・息切れが強くなります。重度の貧血では、むくみや息苦しさなど心不全に似た症状が出ることもあります
  • 背景にある婦人科疾患の見逃し:貧血の陰に子宮筋腫・子宮腺筋症・子宮内膜ポリープなどが隠れていることがあり、放置すると原因疾患が進行してしまう恐れがあります
  • 消化管疾患などの見逃し:まれに消化管の腫瘍などが原因のことがあり、原因を調べずに鉄剤だけを続けると、重要な病気の発見が遅れるおそれがあります
  • 妊娠への影響:妊娠を考えている方・妊娠中の方では、貧血がご本人の体調や妊娠経過に影響することがあります

When to Visit

受診のタイミング

  • ✅ 疲れやすさ・だるさが長く続いている
  • ✅ 少しの動作で息切れ・動悸がする
  • ✅ 立ちくらみ・めまい・頭痛を繰り返す
  • ✅ 月経の出血量が多い・レバー状の塊が出る
  • ✅ 健診で「貧血」「貧血ぎみ」と指摘された
  • ✅ 氷を無性に食べたくなる・夜に脚がむずむずする
  • ✅ 顔色が悪い・爪が割れやすいと感じる
  • ✅ 妊娠中・授乳中で貧血を指摘された

特に、強い倦怠感・息切れがあるとき、経血量が多いときは、早めの受診をお勧めします。血液検査は短時間で受けられ、原因がわかればその日から治療を始められます。「この程度で受診してもいいのかな」と迷わず、どうぞお気軽にご予約くださいね。

FAQ

🟤 よくあるご質問

Q. 貧血は市販の鉄サプリメントで治せますか?
A. 軽い鉄不足であれば食事やサプリメントで補える場合もありますが、市販のサプリは含まれる鉄の量が医療用の鉄剤より少ないことが多く、貧血の治療としては不十分なことがあります。さらに大切なのは、なぜ鉄が不足しているのか原因を調べることです。女性の場合、過多月経子宮筋腫などの婦人科疾患が背景にあると、サプリを飲み続けても失う鉄が上回り改善しません。一度血液検査で貧血の程度と原因を確認することをお勧めします。
Q. 鉄欠乏性貧血はどのくらいで治りますか?
A. 鉄剤を適切に使うと、ヘモグロビンは数週間で回復し始めます。ただし、体内の貯蔵鉄(フェリチン)まで十分に回復させるには、ヘモグロビンが正常化した後も数ヶ月間、鉄剤の服用を続ける必要があります。途中でやめると再び貧血に戻りやすいため、血液検査でフェリチンを確認しながら治療を続けることが大切です。過多月経など原因が続いている場合は、その治療も並行して行います。
Q. 生理の出血が多いのですが、貧血と関係がありますか?
A. 大いに関係があります。経血量が多い「過多月経」は、女性の鉄欠乏性貧血の最も重要な原因のひとつです。子宮筋腫子宮腺筋症子宮内膜ポリープなどが隠れていると、毎月の月経で失う鉄の量が多くなり、慢性的に貧血になります。鉄剤だけを補っても背景の疾患を治療しなければ根本的な改善は難しいため、超音波検査などで子宮の状態を調べることが大切です。
Q. フェリチンとは何ですか?貧血の検査で重要なのですか?
A. フェリチンは体内に蓄えられている鉄(貯蔵鉄)の量を反映する検査値です。ヘモグロビンがまだ正常でも、フェリチンが低下している「隠れ貧血(潜在性鉄欠乏)」の段階では、疲れやすさ・むずむず脚などの症状が出ることがあります。フェリチンを測ることで鉄不足を早い段階で見つけられ、治療の終了時期の判断にも役立ちます。当院では必要に応じてフェリチンも測定します。
Q. 食事だけで貧血は治せますか?
A. 予防や軽度の鉄不足には食事の見直しが役立ちますが、すでに貧血が進んでいる場合、食事だけで不足した鉄を補うのは難しいことが多く、鉄剤による治療が必要になります。赤身の肉・レバー・魚・大豆製品・青菜などをビタミンCと一緒にとると吸収が高まります。極端な減量食は鉄不足を招くため注意してください。治療と並行して食事を整えることが、再発予防につながります。

Doctor's Message

院長より — 疲れやすさを我慢している方へ

「昔から疲れやすい体質だから」「生理が重いのは仕方ない」——そう思って、不調を長い間我慢してこられた方に、たくさんお会いしてきました。でも、鉄剤で貧血を治し、原因となっていた過多月経の治療を受けたことで、「体がこんなに軽くなるなんて知らなかった」と笑顔になられる方は本当に多いのです。

女性の貧血は、単に鉄を補うだけでなく、「なぜ足りないのか」を婦人科の視点から丁寧に調べることが何より大切です。その陰に子宮筋腫や子宮腺筋症が見つかることもありますし、逆に「大きな病気はなく安心できた」という方もいらっしゃいます。いずれにしても、原因をはっきりさせることが、安心と回復への第一歩です。

また、月経による出血だけでは説明がつかない貧血の場合には、消化管など体の別の場所からの出血が隠れていることもあります。そうしたときは、当院だけで抱え込まず、適切な医療機関と連携して精査を進めます。

当院は女性医師による婦人科専門クリニックです。「これくらいで受診してもいいのかな」とためらわず、気になる症状があればどうぞお気軽にご相談くださいね。

ふくだあやレディースクリニック 院長 福田 綾(産婦人科専門医)

Clinic Information

クリニック情報・アクセス・ご予約

ふくだあやレディースクリニック(本院)

院長 福田 綾(産婦人科専門医)

〒530-0038
大阪府大阪市北区紅梅町1-6 カザリーノビル1階

TEL:06-6354-0088

アクセス

  • 大阪メトロ 谷町線・堺筋線「南森町駅」4番出口より徒歩約4分
  • JR東西線「大阪天満宮駅」9番出口より徒歩約1分

診療内容(本院)

婦人科・妊婦健診・子宮頸がん検診・医療脱毛など。鉄欠乏性貧血や過多月経のご相談は当院(本院)をご受診ください。

ご予約・お問い合わせ

WEB・LINE予約は24時間受付中。お待ちの時間を短縮できます。

料金については料金ページをご参照ください。

※ 本ページの内容は、日本産科婦人科学会ガイドライン・最新の医学的エビデンスに基づき、院長・福田綾が監修しています。個々の症状・治療については必ず医師にご相談ください。

最終更新:2026年7月9日 監修:院長 福田 綾(産婦人科専門医)
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