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【ご注意・免責事項】 本ページの情報は、一般的な医学知識の提供を目的としたものであり、特定の疾患の診断・治療を推奨するものではありません。症状や状態は個人によって大きく異なります。自己判断による診断・治療は思わぬ健康被害につながる場合がありますので、気になる症状がある場合は必ず医師にご相談ください。本ページの情報に基づく行動によって生じたいかなる損害についても、当院は責任を負いかねます。
ふくだあやレディースクリニック 妊婦健診
Pregnancy & Work

妊娠したら職場にいつ伝える?

「正解の時期」はありません。
大切なのは、配慮が必要になったときに、ためらわず相談できること。

大阪市北区・南森町のふくだあやレディースクリニック 院長の福田綾です。

妊娠を確認した診察のあと、「職場にはいつ言えばいいですか?」と聞かれることがよくあります。まだ安定期ではないから黙っておきたい、でもつわりで仕事がつらい——その間で揺れる方は少なくありません。

このページでは、伝える時期の考え方と、医師の指導内容を職場に伝えるための「母健連絡カード」、そして妊娠中・産後に働く方を守る主な制度をまとめました。

When to Tell

伝える時期の考え方

妊娠を職場に報告することは、法律上の義務ではありません。いつ伝えるかは、ご本人が決めてよいことです。

よく目安にされるのは、心拍が確認でき、流産の頻度が下がってくる妊娠12週前後です。ただしこれは「12週までは言わないほうがよい」という意味ではありません。米国産婦人科学会(ACOG)も、伝える時期に唯一の正解はなく、体調や仕事の内容から配慮が必要になった時点で早めに相談することを勧めています。

こんな場合は、早めの相談を考えてみてください

  • つわりで通勤や勤務がつらい、休みがちになっている
  • 立ち仕事・重い物を持つ仕事・長時間の移動が多い
  • 夜勤・交代勤務・長時間残業がある
  • 薬品や放射線、感染症に触れる可能性のある職場である
  • 出血やお腹の張りなどで、医師から安静を勧められている

早めに相談したほうが、職場も業務の調整や引き継ぎの準備をしやすくなり、結果として働き続けやすくなることが多いものです。「まだ早いかも」と迷うときは、まず直属の上司か人事の担当者など、信頼できる一人に伝えるところから始める方法もあります。

How to Tell

伝えるときに押さえておきたいこと

  • 出産予定日——産休の開始時期の目安になります
  • 今の体調と、配慮してほしいこと——「つわりで朝が特につらい」「重い物の運搬を代わってほしい」など、具体的に
  • 今後の働き方の希望——産休・育休を取りたいか、復帰後の働き方のイメージ(未定でもかまいません)
  • まだ周囲に伏せておいてほしいかどうか——公表のタイミングも相談できます

体調の波があることも、正直に伝えて大丈夫です。妊娠中の体調は日によって変わるもので、それ自体を申し訳なく思う必要はありません。

Maternity Health Card

母健連絡カード(母性健康管理指導事項連絡カード)

「医師から言われたことを、職場にうまく説明できない」——そんなときに役立つのが母健連絡カードです。医師や助産師が、妊娠中・産後の方に必要な配慮の内容を書き込み、ご本人が職場に提出する書面です。

男女雇用機会均等法により、事業主は、医師などの指導があった場合に、それを守ることができるよう必要な措置をとらなければならないとされています。カードは、その指導内容を正確に伝えるための道具です。

カードに書ける配慮の例

こんなとき求められる措置の例
つわり・妊娠悪阻勤務時間の短縮、休業
満員電車がつらい時差出勤など通勤の緩和
お腹の張り・むくみ・腰痛など休憩時間の延長・回数の増加、作業の制限(立ち作業・重量物の取り扱いなど)
切迫流産・切迫早産、妊娠高血圧症候群など勤務時間の短縮、休業

カードの様式は、母子健康手帳に載っていることが多く、厚生労働省のウェブサイトからも入手できます。当院でも、妊婦健診の際に記入のご相談をお受けしています。お仕事の内容と困っていることを、具体的にお聞かせください。

Your Rights

妊娠中・産後に働く方を守る主な制度

制度の多くは、ご本人が請求・申し出をすることで使えるしくみになっています。知っておくだけで、選べることが増えます。

制度内容(概要)根拠
妊婦健診のための時間健診や保健指導を受ける時間を確保してもらえる(妊娠23週までは4週に1回、24〜35週は2週に1回、36週以降は週1回が目安)男女雇用機会均等法
医師の指導に基づく措置通勤緩和、休憩、勤務時間の短縮、作業の制限、休業など(母健連絡カードで伝える)男女雇用機会均等法
軽い業務への転換妊娠中は、請求により他の軽易な業務に替えてもらえる労働基準法
時間外・休日・深夜労働の制限妊娠中と産後1年以内は、請求により残業・休日出勤・深夜業をしなくてよい労働基準法
危険有害業務の制限重量物を扱う業務や有害ガスの発生する場所での業務などに就かせてはならない労働基準法
産前・産後休業産前は予定日の6週間前(多胎は14週間前)から請求により休める。産後8週間は原則として働けない(6週間経過後、本人が希望し医師が認めた業務は可)労働基準法
不利益取り扱いの禁止妊娠・出産や制度の利用を理由とした解雇・降格・減給・雇い止めなどは禁止男女雇用機会均等法・育児介護休業法
ハラスメント防止妊娠・出産等に関するハラスメントの防止措置(相談窓口など)が事業主に義務づけ男女雇用機会均等法・育児介護休業法

このほか、産休中の出産手当金(勤務先の健康保険に加入している方)や、産休・育休中の社会保険料の免除、育児休業制度の個別の説明・意向確認など、お金や働き方の面での支えもあります。手続きは勤務先や加入している健康保険によって異なりますので、人事・総務の担当者に確認しましょう。

※ 制度は改正されることがあります。最新の情報は厚生労働省の公表資料や、勤務先をご確認ください。

困ったときの相談先

職場で相談しても配慮が得られない、不利益な扱いを受けたといった場合は、各都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)で無料・匿名の相談を受け付けています。

FAQ

よくあるご質問

Q. 妊娠を職場に伝えるのは、何週ごろがいいですか?
A. 決まった時期はなく、法律上の報告義務もありません。妊娠12週前後を目安にする方が多いですが、つわりが強い、立ち仕事や夜勤があるなど配慮が必要な場合は、それより早く相談して問題ありません。
Q. 母健連絡カードはどこでもらえますか?
A. 母子健康手帳に様式が載っていることが多く、厚生労働省のウェブサイトからも入手できます。医師が指導内容を記入し、ご本人が職場に提出します。当院でも妊婦健診の際に記入のご相談をお受けしています。
Q. つわりで仕事を休みがちです。母健連絡カードは使えますか?
A. はい。つわりや妊娠悪阻で勤務がつらい場合、医師の判断で勤務時間の短縮や休業などの措置をカードに記入できます。症状と仕事の内容を健診でお聞かせください。
Q. 妊娠を伝えたら、契約を更新しないと言われました。
A. 妊娠・出産を理由とした解雇や雇い止めなどの不利益な取り扱いは法律で禁止されています。一人で抱え込まず、都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)にご相談ください。
Q. 産休はいつから取れますか?
A. 出産予定日の6週間前(双子など多胎の場合は14週間前)から、請求すれば取得できます。産後8週間は原則として働くことはできません。

Doctor's Message

院長より — 働きながら妊娠期間を過ごす方へ

外来には、仕事と妊娠の両立に悩みながら通ってくださる方がたくさんいます。「周りに迷惑をかけたくない」と無理を重ね、体調を崩してしまう方も見てきました。

配慮をお願いすることは、わがままではありません。必要なことを医学的な言葉で職場に伝えるお手伝いは、私たち医師の役目でもあります。健診のときに、お仕事のことも気軽に話してくださいね。

重い荷物や引っ越しについては妊娠中の運動と重い荷物の目安、つわりについては妊婦健診ページのつわり・妊娠悪阻の解説もご覧ください。

ふくだあやレディースクリニック 院長 福田 綾(産婦人科専門医)

Clinic Information

クリニック情報・アクセス・ご予約

ふくだあやレディースクリニック(本院)

院長 福田 綾(産婦人科専門医)

〒530-0038
大阪府大阪市北区紅梅町1-6 カザリーノビル1階

TEL:06-6354-0088

アクセス

  • 大阪メトロ 谷町線・堺筋線「南森町駅」3番・5番出口より徒歩約3分
  • JR東西線「大阪天満宮駅」9番出口より徒歩約1分

このページの内容について

母健連絡カードの記入や、お仕事上の配慮についてのご相談は、妊婦健診の際にお気軽にお声がけください。

ご予約・お問い合わせ

WEB・LINE予約は24時間受付中。お待ちの時間を短縮できます。

料金については料金ページをご参照ください。

参考文献・参考情報:本ページは、院長ブログで取り上げたテーマをもとに、以下の学会・公的機関の公開情報や論文を参照して当院が書き下ろしたものです。

  • 厚生労働省「働く女性の母性健康管理措置、母性保護規定について」(https://www.mhlw.go.jp/)
  • 厚生労働省「妊娠・出産をサポートする 女性にやさしい職場づくりナビ」(https://www.bosei-navi.mhlw.go.jp/)
  • American College of Obstetricians and Gynecologists. Committee Opinion No. 733: Employment Considerations During Pregnancy and the Postpartum Period. Obstet Gynecol. 2018;131:e115-23.

※ 本ページの内容は、日本産科婦人科学会ガイドライン・最新の医学的エビデンスに基づき、院長・福田綾が監修しています。個々の症状・治療については必ず医師にご相談ください。

最終更新:2026年10月20日 監修:院長 福田 綾(産婦人科専門医)
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